8月30日戦勝記念日およびトルコ軍記念日のメッセージ
若林洋平防衛大臣政務官、
今給黎学防衛装備庁長官、
尾上定正内閣総理大臣補佐官、
在京外交団の皆様、
ご来賓の皆様、
本日、8月30日戦勝の104周年記念日ならびに「トルコ軍記念日」の機会に、こうして皆様にお目にかかれますことを、大変光栄に存じます。
この日は、トルコ共和国の建国への道を切り開いた、トルコの歴史における決定的な転換点を記念する日です。
占領勢力に対する勝利は、主権と独立を守り抜くというトルコ国民の強い決意の表れでした。
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この栄えある日にあたり、独立戦争の総司令官であり、わが共和国の建国の父であるムスタファ・ケマル・アタテュルク、そして祖国のために勇敢に戦い、尊い命を捧げ、あるいは負傷したすべての英雄たる先人に思いを馳せ、深甚なる感謝を申し上げます。
アタテュルクの指揮の下に敢行された大攻勢と、そこで勝ち取られた大勝利は、トルコの歴史に燦然と輝く一頁となりました。大攻勢で駆使された戦術と戦略は、今日なお軍事思想に影響を与え続けています。
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地域の平和を支える国として、またNATO加盟国として、トルコは、建国の父アタテュルクが掲げた「国に安寧、世に平和」との理念を胸に、自国の周辺からさらにその先へと、広く安全と安定の確保に積極的に貢献し続けています。
本年、第36回NATO首脳会合は、首都アンカラにおいて、成功裏に開催されました。
サミットには、32の同盟国すべての首脳が一堂に会し、集団防衛、拡大抑止、そして地域の安全保障について議論を行いました。
また、AP4諸国の代表の参加は、私たちにとって、とりわけ意義深いものでした。
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トルコは長年にわたり、防衛産業において確かな基盤と高い能力を築き上げてきました。
トルコの防衛産業エコシステムは、4,000社を超える企業から成る広範なサプライチェーンを形成しており、その大半を中小企業が占めています。
このネットワークは、国内外で1,400件を超えるプロジェクトを同時に展開しています。
トルコ企業5社が、「世界の防衛産業企業トップ100」に名を連ねています。
トルコは、戦闘機から無人航空機、ヘリコプターからミサイル・システム、さらには防空システムから電子戦システムに至るまで、多岐にわたる分野で最先端の防衛技術の設計・製造を牽引しています。
現在では、185か国に230を超える防衛システムを輸出しています。
トルコは、防衛産業分野で培ってきた経験を、相互利益の精神に基づき、同盟国、パートナー国、そして志を同じくする国々と共有していくことに、前向きな姿勢を取っています。
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皆様
1890年のエルトゥールル号遭難事故は、トルコと日本の友好の礎を成しました。それ以来、両国の軍、とりわけ海軍は、二国間関係の発展に特別な役割を果たしてきました。
多岐にわたる分野で協力が着実に進展する中、2013年には、両国関係を「戦略的パートナーシップ」のレベルへと引き上げました。
現在、日本は東アジアにおけるトルコの第3位の貿易相手国であり、両国の経済関係のさらなる強化に努めています。
両国の軍事関係も、大きな可能性を秘め、今後が期待される状況にあります。
本年1月には、トルコ陸軍司令官メティン・トケル陸軍大将が、荒井泰弘陸上幕僚長の招待を受け、日本を公式訪問しました。
4月15日には、東京において、第5回日トルコ防衛当局間協議を開催しました。
本年、イスタンブルで開催された防衛・航空宇宙展示会において、両国初となる「日・トルコ防衛産業協力デー」が開催され、両国の防衛産業機関は、防衛装備・技術分野における共同の取組を一層深めるための意図表明文書に署名しました。
6月には、ハルク・ギョルギュン国防産業庁長官が来日し、小泉防衛大臣や青柳肇防衛装備庁前長官をはじめとする日本側のカウンターパートと実りある会談を行いました。
7月には、小泉防衛大臣がNATOアンカラ・サミットの防衛関連行事に参加され、ヤシャル・ギュレル国防大臣およびギョルギュン国防産業庁長官と会談されました。
これらの訪問や会談は、双方にとって、共通の関心事項について意見を交わす時宜
を得た機会となりました。***
皆様、
第二次世界大戦後に構想され、築かれてきた国際秩序は、今日、大きく揺らいでいます。世界各地で幾重
もの危機が重なり合い、私たちは今、先行きの見通しにくい時代を生きています。世界の力の均衡が、地域的にも世界的にも重要性を持つより多くの地域や局面で変化を見せる中、いかなる主体も単独で世界的な課題に対処することはできません。
深刻化する国際秩序の構造的な問題は、正義、外交、そして多国間主義を重んじる国々が緊密に協力してこそ、解決できるものです。
トルコは、歴史に根差した深い繋がり、戦略的な関わり、そして目標意識の共有により、アジアと結ばれています。トルコは、戦略的な視野が欧州、中東、中央アジア、アフリカ、さらにはその先まで広がる国ならではのアウトリーチを備えています。
これらの地域における安定の構築に向けたトルコの貢献は、大西洋地域とアジア太平洋地域の安全保障が不可分であるとの確固たる認識を踏まえれば、アジアの安全と繁栄に直接寄与するものと考えています。
こうした背景にあって、日本はトルコにとって重要なパートナーです。
両国は、それぞれの強みを生かすとともに、世界の平和、安定、繁栄に向けた揺るぎない決意を共有し、世界が直面する課題に対処し、各地の紛争に持続可能な解決策を見出していく上で、共に建設的かつ積極的な役割を果たせるものだと確信しております。
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結びにあたり、建国の父ムスタファ・ケマル・アタテュルクに、その歩みをともにした戦友たちに、そしてその尊い命を祖国に捧げたすべての先人に、改めて深い感謝と敬意をもって思いを馳せます。
本日はご参加いただき、またご清聴いただき、誠にありがとうございました。
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