日本・トルコ協会 令和8年度定時総会・創立100周年記念祝賀レセプション オウズハン・エルトゥールル大使のご挨拶
彬子女王殿下、
日本トルコ協会 小林会長、
トルコ国防産業庁ギョルギュン長官、
協会会員の皆様、
ご来場の皆様、
日本とトルコの両国、そして両国民の間に育まれてきた長きにわたる友情において、特別な存在である日本トルコ協会の名誉会長として、本協会創立100周年という記念すべき節目に、再び皆様とご一緒できますことを大変光栄に存じます。
また、この機会に、日本をご訪問中のトルコ国防産業庁ギョルギュン長官をお迎えできますことを、心より嬉しく思います。
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まず始めに、先月一周忌を迎えられた著名な考古学者、大村幸弘先生の御霊に、謹んで哀悼の意を表したく存じます。この大きな喪失に際しまして、大村先生のご遺族の皆様、三笠宮記念財団ならびに中近東文化センターの皆様に、改めて心よりお悔やみ申し上げます。
また、彬子女王殿下が名誉総裁をお務めになる三笠宮記念財団が、トルコにおける考古学研究を支援し、文化・教育分野において多大なる貢献を続けてこられたことに、深い敬意を表します。
さらに、トルコと日本の友好と連帯の絆に寄与してこられた皇室の皆様、そして三代にわたり本協会をお支えくださっている三笠宮家の皆様に、心より感謝申し上げます。とりわけ、トルコ、トルコ国民、その歴史と文化に常に深いご関心を寄せてくださっている彬子女王殿下に、衷心より御礼申し上げます。
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ご列席の皆様、
皇室の尊いご支援のもと、19世紀末より築かれてきた両国関係は、1890年、エルトゥールル号が串本沖で遭難した悲劇によって象徴され、その後も友好の絆は一層深められてまいりました。
また、第一次世界大戦後の1921年、シベリアに抑留されていた千人を超えるトルコ人捕虜をアナトリアへ送り届けた平明丸の船長が、アナトリアを占領する勢力へ捕虜たちを渡さなかった出来事は、日トルコ友好の基盤の強さを示すものとなりました。
1929年6月4日に昭和天皇がエルトゥールル号殉難将士慰霊碑をご訪問されたことは、この友情が皇室と日本国民によっていかに大切に受け継がれてきたかを物語っています。
さらに、1931年1月の高松宮殿下によるトルコご訪問は、若きトルコ共和国に国際社会における正統性と威信をもたらしました。
1985年のイラン・イラク戦争のさなか、215名の日本人がトルコ航空機によって救出されたことは、日本に対する私たちの「心の恩義」に、ほんのわずかでも報いる機会となりました。
ターキッシュ・エアラインズが保有する500機を超える航空機のうち、唯一外国の地名が冠されている機体が「串本」であることも、決して偶然ではありません。
また、亡きスヨルジュ機長の名を冠した記念碑とチューリップ園が下関市に設けられていることは、私たちの長きにわたる友好の歴史に、決して忘れることのできない一頁を刻むものとなりました
さらに、2011年にトルコ・ヴァン県で発生した地震被災地で日本の救助隊の一員として活動中、余震による倒壊で殉職された宮﨑淳さんの記憶を語り継いでいくことも、私たちトルコ国民にとって果たすべき「心の恩義」の一つです。ヴァンでは、公園や通り、学校にその名が付され、記念碑も建立された宮﨑さんを、この場をお借りして改めて感謝とともに追悼したいと思います。
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ご来場の皆様、
外交関係樹立後まもなく設立された日本トルコ協会は、両国関係の歩みと軌を一にしながら、その記憶を伝え、蓄積し、日トルコ友好の意義と価値を次世代へ伝える重要な役割を果たしてまいりました。
また、歴史、考古学、哲学、芸術、文化など多岐にわたる分野で数多くの活動を展開し、多くの著作を通じて国際理解と友好の促進に寄与された三笠殿下は、日トルコ友好にその生涯を捧げられました。
1960年代以降、カマン・カレホユック遺跡の発掘調査への支援を通じて日トルコ関係の発展に大きく貢献された三笠宮殿下の遺志は、その後、寬仁親王殿下へと受け継がれました。
この場をお借りし、2012年に薨去された寬仁親王殿下、そして2016年に薨去された三笠宮殿下のご功績を偲び、深い敬意と感謝を捧げます。
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彬子女王殿下、
お祖父様である三笠宮殿下、そしてお父様である寬仁親王殿下が切り拓
かれた道を受け継ぎ、本協会の伝統を守りながら、平和、文化交流、そして真摯な友情を基盤とする両国関係の発展のために、変わることなくご尽力くださっていることに、心より感謝申し上げます。また、昨年9月に実現されたトルコご訪問は、両国の友情が有する文化的、学術的、そして人道的な側面を改めて示してくださいました。
とりわけ、シャンルウルファご訪問の際、アヤンラル・ホユック遺跡において、女王殿下自ら最初の鍬入れを行われたことは、39年前に三笠宮殿下がカマン・カレホユックで始められた発掘調査の記憶を呼び起こし、135年以上にわたり相互の信頼、友情、共通の価値観のもとで育まれてきた両国関係を未来へとつないでいこうとする共通の意思を力強く示すものでした。
そして、この共通の志が、近い将来、大きなプロジェクトの実現によって結実することを、この場をお借りしてご報告申し上げたいと思います。日本トルコ協会の荒木副会長をはじめとする日本の友人の皆様からの温かいご支援のもと、近年その準備は大きく進展しており、現在、トルコ・日本科学技術大学が本年秋にアンカラにおいて開学できるよう、関係者一同、鋭意努力を重ねているところでございます。
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日本トルコ協会の皆様、ご来賓の皆様、
私は、日本での任務に就いてまもなく一年半が過ぎようとしています。この間、あらゆる場面で、日トルコ友好を守り育てようとする皆様の誠意と強い意志に接し、深い感銘を受けてまいりました。地理的には遠く離れていても、私たちの心の距離は極めて近いことを、あらためて実感しております。
この思いと決意が、日本トルコ協会の皆様のご尽力によって次の世代へと受け継がれ、末永く発展していくことを心より願っております。改めまして、本協会の献身的なご活動に深く感謝申し上げます。
日本トルコ協会のご支援のもと、日トルコ友好が末永く続きますことを祈念いたします。
日本トルコ協会創立100周年、誠におめでとうございます。
本日はどうぞ楽しいひとときをお過ごしください。
ご清聴ありがとうございました。
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